配管を通す為に壁や床、梁などに事前に貫通させるスリーブ工事という作業があります。この工事が無ければ、配管を通す為にドリルなどでコンクリートに穴をあけなければいけません。更に年数が経過して配管に不具合が出た場合にも交換などの作業がよりやりやすい環境になるのです。

このスリーブという開口のサイズは、基本的に配管サイズの2サイズ上の開口を開けておきます。内装工事に入り、配管作業を行った後に配管の周りに隙間ができます。その部分はモルタルを練って穴埋めをします。モルタル練りに関しては、最近ではマドラーや電動ドリルの先に混ぜる用のスクリューを取付けて混ぜ合わせたりもしています。壁や梁の場合には、水を少なくして固めのモルタルを作り詰めていけば綺麗に穴埋めできますね。

ここで問題になってくるのが床にあいた配管とスリーブとの隙間です。いくら固くモルタルを作っても下の階にポタポタとモルタルが落ちてしまいますよね?それを防ぐようにする作業があります。それがAパット貼り作業になります。
この「Aパット」を下階から天井のスリーブと配管の隙間にはり下階にモルタルが落ちてこないようにします。昔の建設現場での、このような状況はべニア板等の補助材を用いて施工されていました。ですが、加工に手間がかかり、漏水事故や穴埋め幸治の不備、欠陥が原因になっておりました。これらの問題を解決したのが現在のAパットなのです。用途としては、モルタル穴埋め用受け材になります。材質は、難燃性の材料で出来ています。片側が粘着性であり、配管サイズに加工する事でコンクリート面にも配管にも貼り付けることが出来るので、上からのモルタルの荷重を受けることが出来るのです。Aパットにも種類があり、元から適合配管サイズで切り込みがあるものと、まっさらな自分で配管サイズに合わせて加工するフリーのサイズがあります。現場に合わせて使い分けているという感じですね。

Aパットを貼ったからといって注意するポイントがあります。もちろん、貼った際には隙間が無いように貼らないと下階に洩れてしまいます。それ以外に注意するポイント・・・それは、一気に隙間をモルタルで埋めない事です!さすがに粘着性のAパットを貼ったからといって沢山のモルタルの荷重が一気にかかってくると剥がれたりします。

その問題を解決する為に現場では、下埋めとして最初に数㎝だけモルタルで埋めます。この下埋めが固まれば新たな下の押さえとなり残りのモルタルの荷重も支えることが出来ます。
このように建設現場では、従来から問題、不便に思っていたことが少しずつでも解決していくために新商品が生れています。皆さんも実際に現場で確認してみると良いと思います。

 

 

 

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