今現在、建設現場では新たな墨出しの方法が生れてきております。
その中で、今回メーカーの方に話を聞きに行った商品を紹介したいと思います。説明を受けた際、実際にこの商品を現場で導入し使っている方にも同席していただき、現場での使用感なども聞けました。
今回ご紹介する商品、それが株式会社ニコン・トリンブルの「Trimble RPT600」です。
建築する段階で、建設業者は図面をCADと言われるデータで管理しており、それを元に各階層の墨出しを行っております。
従来の墨出しは、紙に印刷した図面を確認しながら墨出し作業を行っていますが、この商品は、そのCADデータを専用のタブレットに入れることで、図面情報から測定ポイントを割り出し、墨出し箇所にグリーンレーザーが照射される仕組みになっています。
今までも色々な新技術商品というのは出てきていますが、日常的に現場で使っているCADデータをそのまま使用し、墨出しまで行える機械は初めてなのでとても驚きました。簡単操作でスピーディな作業が可能なため、現場での墨出し効率が飛躍的にアップします。
現場では「基準墨」があり、柱や梁などがある場合には、1000mmなどズレた「返り墨」があります。その墨の交点2箇所にプリズムと言われる専用の機器で誘導すれば、より高精度な墨出しが可能になります。
現場で導入している方にも話を聞きましたが、この2点をプリズムで確認すれば、あとはタブレットで墨出ししたい箇所をタップするだけで墨出しができると話していました。この話を聞いただけでも作業スピードは2倍、あるいは3、4倍近くあると感じます。
”誰でも”簡単に墨出しが出来る未来が来そうでワクワクしますね。